ユーザー体験を創出し、新たな商品価値の発掘にも貢献。swimmyが提案する“デザインの力” - KeyProduct
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2023.09.11
60 PV

ECサイトやD2Cのグロース支援

ユーザー体験を創出し、新たな商品価値の発掘にも貢献。swimmyが提案する“デザインの力”

株式会社swimmy

プロダクトを語る人
株式会社swimmy
CEO
臼田聖司
1988年、神奈川県生まれ。高校時代にカナダへ留学、帰国後は日本の大学を卒業し日本のIT企業に就職。ARアプリの開発事業を主導した。起業後はiPhoneやスマートフォン用のスキンカバーのオンデマンド印刷事業、ウェブサイトの企画制作事業を成功させる。2018年に株式会社スイミー(swimmy inc.)を創業し、現在はシリアルアントレプレナーとして挑戦を続けている。

コロナ禍で行動が制限された影響を受け、ECモールの利用者数が増加。店舗の集客に苦戦する企業も多く、近年はブランドがECモールなどの仲介業者を挟まず商品を販売する「D2C」への注目度が高まっている。

しかし、D2Cは知名度がない限りサイト流入を促すことが難しく、難易度の高いビジネスモデルであるのも事実。

そんなD2Cにおいて、ブランド立ち上げ~サイト制作、運用までサポートし、心強いパートナーとなってくれるのが、株式会社swimmyだ。

圧倒的なデザイン力と知識、経験が評価され、多くのクライアントから引っ張りだこの同社。その強さはどこから生まれているのか?代表の臼田氏に話を伺った。

Webサイト制作における強みは、“デザイン”にあり

—【聞き手:松嶋、以下:松嶋】最初に自己紹介をお願いします。

—【話し手:臼田聖司氏、以下:臼田】株式会社swimmy(以下:swimmy)の代表をしている臼田聖司です。swimmyでは「Webサイトのクリエイティブ制作」と「ECサイトやD2Cのグロース支援」の2軸で事業を展開しています。

—【松嶋】具体的にはどのようなことをされているのですか?

—【臼田】簡単にお伝えすると、ECサイトの立ち上げやD2C戦略におけるコンサルティングですね。サイトの立ち上げから日々の運用までサポートしています。

特にD2Cの場合、診断機能や顧客情報を活用してパーソナライズされたレコメンド機能が求められるため、一般的なECサイトよりも開発・運用の難易度が高いのです。そのため、swimmyではWebサイトの制作をした後に契約を変更し、運用をサポートしながら改善のコンサルティングをするといったスタイルをとっています。

—【松嶋】注力している事業でいうと、どちらになるのでしょう?

─【臼田】swimmyの強みは「デザイン」です。どちらも重要な事業ではありますが、強いていうならクリエイティブ制作に注力しているとも言えますね。グロース事業は“サイトを制作していく上での付加価値”だと考えています。

また、これらはパッケージ化しているサービスではなく、基本的にはクライアントの要望に合わせてオーダーメイドという形で対応しているのが特徴ですね。

時代の流れを受けて、D2Cに注力することを決意

1年で年商1億のサイトに成長!スカウトを受けて一時は会社にジョイン

─【松嶋】swimmyを立ち上げたきっかけについてもお話いただけますか。

─【臼田】私は10年ほどWeb業界に身を置いています。過去には、ECサイトだけでなくコーポレートサイトやサービスサイトのスクラッチ開発など、さまざまなWeb制作を行っていました。

数ある依頼の中で大きな転機となったのは、着物レンタルのECサイトを構築する案件です。

当時は3人のチームで仕事を請けていて、最初はクライアントワークといった形で立ち上げを担当しました。その後、サイト運用をスタートする際にグロース支援も任せていただくことになり、1年で年商1億円規模にまで成長させることができたのです。

─【松嶋】それはすごいですね!

─【臼田】その結果を評価していただけたのか、クライアントからお声がけいただき、吸収合併という形でチームごとクライアントの会社にジョインすることになりました。

その後はECサイトの運用を担当していたのですが、半年ほどで退職しています。理由としては、一つのサイトを運営するよりも「新しいサービスの立ち上げに携わりたい」という思いが強くなったからです。

─【松嶋】着物レンタルのECサイトを運営することによって、自分の好きなこと、得意なものが再確認できたのですね。

─【臼田】ええ。

退職した後、2018年にswimmyを立ち上げました。当時はまだ“D2C”のビジネスモデルが確立されていませんでしたが、ECサイトの市場は伸びていくだろうと確信を持っていましたね。

D2Cブーム到来。需要拡大に伴い、社内の方針転換を決意

─【松嶋】swimmyを立ち上げた当初は、現在のようにECサイトの制作がメインではなかったとお伺いしています。

─【臼田】以前はWebサイトなどの制作がメインでしたね。ECサイトやD2Cがメインになったのには、きっかけがあったというよりも「業界的な流れにうまく乗れた」という言い方が正しいかもしれません。

swimmyを立ち上げた当時、2017年末にShopifyの日本法人であるShopify Japanが設立された影響で、国内でも少しずつShopifyの需要が伸びている状況でした。かつてのECサイトといえば、楽天やAmazonなどの大手ショッピングモールを利用するのが一般的でしたが、ShopifyなどのECサイトプラットフォームによって、D2Cが少しずつ浸透していたのです。

私たちはShopify Japanの設立前からShopifyを利用してサイトを制作していた実績があり、ECサイト運営に関するナレッジもありました。そこで、swimmyを立ち上げて1年ほどした時に「ECサイトの立ち上げにフォーカスした方がいいだろう」と判断し、社内での方針転換を行ったのです。

─【松嶋】当時からクライアントも多く抱えていたでしょうし、方針転換の決断をするのは大変だったのでは。

─【臼田】決断をするのが大変だったという感覚はありません。

D2Cが浸透するまでは、クライアントの軸はモールであり、オウンドECは片手間と言いますか。「一応持っておこう」といったスタンスの企業も多かった。しかし、D2Cが広がるにつれて、オウンドECに求められる機能が多くなってきて……。私たちとしても、一般的なWebサイト制作と並行してオウンドECを開発することに限界を感じていました。

専門性を高めるためにも、ECサイトに特化した方がいいだろうと思ったのです。

企業価値をデザインに落とし込み、ユーザー体験を創出

ユーザーへの価値提供を最大化する施策提案

─【松嶋】クライアントはどのような課題を持っている企業が多いのですか?

─【臼田】「どのようにしたらユーザーに価値を伝えられるのか」といった部分に課題を持っている企業が多いように思います。

先述した通り、私たちの強みはデザインです。制作する際のコンセプトは「サイトに訪れたユーザーに驚きを与える」。企業価値をデザインに落とし込むことで、ユーザー体験を創出することを意識しています。

D2Cの場合は機能的な面も含めて、さまざまな表現方法があるので楽しいですよ。一人ひとりに合わせた食事を届けてくれる宅食サービスのオウンドECを制作した際は、クライアントとアイディアを出し合いながら形を作っていきました。

─【松嶋】具体的にはどのような施策を取られたのですか?

─【臼田】ECサイトで購入する場合、ユーザーが能動的に行動するのが一般的ですよね。しかし、宅食サービスでは“ユーザー体験の創出”に注力し、サイト上で栄養状態を簡単に診断できる機能をつけました。身長や体重、ライフスタイルに関する質問に答えると、一人ひとりの目的に合わせたミールセットが表示されるという仕組みですね。

現代人は毎日忙しいですし、日々多くの選択を迫られています。そんな中で目的を持ってオウンドECに訪れてくださったユーザーに負荷がかからないよう、楽しく購入できる体験を作りたいと思ったのです。

─【松嶋】ユーザーからすると目的にあったものを探す手間が省けるし、クライアントからすると最適化された状態で商品を届けることができると。

─【臼田】ええ。

もう一つ私たちが意識しているのは、商品を購入した後から再度購入するまでの設計です。ECサイトはユーザーが購入することが目的となっていて、商品が届けられるまでのプロセスには注目されていませんでした。

しかし、D2Cの場合は購入するところから再度購入するまで、全てが一つのサービスだと思うのです。商品はあくまでサービスの一部であり、購入体験も含めて、ユーザーに価値を届けていくべきなのではないかと考えています。

─【松嶋】そこまで考えて設計できている企業は、あまり多くないのではないかと思いました。

─【臼田】購入後の対応については見落としがちな企業も少なくないですよね。こういった考え方ができるのは、私たちが制作だけでなくグロース支援も行っているからだと思います。

クライアントも気づいていない、ブランドの価値を発掘

─【松嶋】お話をお伺いしていると、企業(商品)とユーザーの最適なマッチングを重視されているように感じました。

─【臼田】そうですね。

国内のEC市場は広告ありきの“パワープレイ”な一面もあると思っていて。広告=悪ではないのですが、ユーザーごとに最適化した商品を届けることに貢献できているかというと、100%肯定できるわけではないように思うのです。

ユーザーが求めているものと商品をうまくマッチさせるためには、ユーザー体験を創出するための設計が重要だと考えています。

─【松嶋】企業としては自社商品について理解しているけれど、それだけではユーザー体験を創ることはできないですものね。

─【臼田】先ほど例に出した宅食サービスでいうと、クライアントは「健康のことを考えて作ったおいしいミールセット」を開発しています。しかし、その商品をオウンドECでただ販売するだけでは、ユーザー体験の向上には繋がらないでしょう。

診断機能では栄養状態がわかるだけでなく、おすすめ栄養素の一覧や管理栄養士からのちょっとしたアドバイスなども受け取れるようにしています。診断を受けたからといって強制的に購入を促すわけではないですし、あくまでユーザー体験の創出にフォーカスして設計しました。

施策もサービスの一つですし、ユーザーからすると商品以外の部分でも価値を感じていただけているのではないかと。そういった全体設計をするのが、私たちの仕事ですね。

─【松嶋】ユーザー体験を創出することで、提供価値の最大化にも貢献しているのですね。

─【臼田】クライアントは自社商品に関する知識はあるのですが、それ以外の部分は見落としていることがあります。私たちの提案を聞いて「そんな見せ方があるんだ!」と驚いてくださることも珍しくありません。

話し合いを重ねることで、新たな商品の魅力を発掘することもありますし、ブランドの価値を見直すレベルでお手伝いできていると自負しています。

ECサイトだけでなく、DTPまで幅広く対応

ブランディング~運用まで、一貫してサポート

─【松嶋】swimmyで提供されている事業について、改めてご説明いただけますか。

─【臼田】はい。現在提供しているのは「Webサイトのクリエイティブ制作」と「ECサイトやD2Cのグロース支援」です。

前者ではECサイトやLPサイトの制作、UI/UXデザインの設計などを行っていて、後者ではECサイトの運営や分析、改善案の提案もしています。

D2Cの場合は、商品の梱包やパッケージ、パンフレットなどのDTPのデザインまで担当している案件も少なくありません。写真や動画の撮影、コピーライティングなどにも力を入れています。

─【松嶋】Webにまつわる部分だけでなく、さまざまなデザインを手がけていらっしゃるのですね。

【臼田】先述した通り、D2Cの場合は購入するところから再度購入するまで、全てが一つのサービスですからね。ECサイト上での体験が良くとも、実際の商品が届いた時のワクワク感がなければ、ユーザーの満足度が下がってしまう可能性もあります。

そういった事態を防ぐためにも、ブランディング戦略から携わり、商品に関わる全てのクリエイティブをサポートさせていただいています。

─【松嶋】なるほど。そのほか、サービスの特徴があればお話いただけますか。

─【臼田】実は、swimmyにご依頼いただくクライアントの7割ほどはサブスクリプションサービスを展開されています。サブスクリプションサービスの場合、サイトの要件が多くシステムが複雑化してしまいがちです。知見と経験がないと対応が難しい領域だとも言えますね。

私たちは、これまでに化粧品や大手食品メーカーの新事業など、数々のECサイトを制作してきました。サブスクリプションサービスのECサイト制作を得意としている会社は多くないと思いますし、他社と差別化できているポイントだと思います。

豊富な知識から生まれる、商品の特性を活かしたオリジナルな提案

─【松嶋】デザインとブランディング、グロース戦略の全てにおいて専門知識を持っている会社は多くないと思います。swimmyは、なぜ現在のような立ち位置を獲得できたのでしょうか?

─【臼田】私自身、ECサイトを制作するツールを調べるのが好きで、そういったサービスに関する引き出しはある方だと思っています。“カートシステムオタク”でもありますね(笑)。知識があるからこそ、商品の特性を踏まえた上で、さまざまな機能を組み合わせた提案ができる。それはswimmyの大きな特徴なのかもしれませんね。

─【松嶋】クライアントからしても、サービスの改善なども含めて相談できるのは心強いですよね。

─【臼田】クライアントからは「サービスについてのディスカッションができる企業は珍しい」「サービス理解が早い」といったお声をいただくこともあります。

お褒めの言葉をいただいた時は嬉しい気持ちが大きい一方で、「一層勉強にも力を入れないといけないな」と、気が引き締まります。D2Cを含め、ECサイトを取り巻く環境は日々変化していますから。

─【松嶋】そういった姿勢が評価を受けている所以なのだろうと思いました。

─【臼田】ありがとうございます。とはいえ、私たちにもまだまだ課題はたくさんあって。良い仕事をするためにも、チーム全体のレベルを底上げしていきたいと考えています。

TikTok運用もスタート!今後はマーケティング事業も展開予定

─【松嶋】今後の展開について、可能な範囲でお話いただけますか。

─【臼田】現在はクリエイティブ面やサイト改善のサポートをしているのですが、「サイトへの流入」が少し弱いのも事実。そのため、今後はマーケティング領域の事業を展開していく予定です。実際に動き始めているものもあり、TikTokのチャンネルを10月からスタートしています。

タッチポイントを増やしたいと考えた時に、SNSは切っても切り離せない存在です。SNSを活用して、新たな施策を提案できるようにしたいなと。Web上のサイトといった枠に縛られることなく、さまざまなサービスやユーザー体験を創造していきたいと思っています。

─【松嶋】会社としても更なる成長に向けてアクセルを踏み始めているフェーズなんですね。

─【臼田】はい。また、自社でもECサイトを準備している途中なんです。国内向けだけでなく、ゆくゆくは越境向けのECサイトにも挑戦していきたいですね。自分で運用してみないとわからないこともたくさんありますし、実体験から得た知見をクライアントワークに活かす形で、D2Cブランドに関する知識を深めていきたいと考えています。

─【松嶋】swimmyの今後が楽しみです。最後に、読者へのメッセージをいただけますか。

─【臼田】swimmyは、Web制作の依頼を請けるのではなく、「一緒にブランドを立ち上げていく」「ブランドを作っていく」といったスタンスで関わらせていただきたいと考えています。ゼロから立ち上げるフェーズの企業やブランドにイノベーションを起こしたいと考えている方は、ぜひ一度お問い合わせいただけますと幸いです。

また、現在はありがたいことに多くの依頼をいただいていまして、全領域で採用面にも力を入れていきたいと考えています。スキルももちろん重要ですが、重要なのは人柄。組織規模をただ大きくするのではなく、質が高いことを前提で、自分たちが「いい」と思うものを提供できる、色濃い組織にしていきたい。そのためにも、挑戦することを楽しめる方、継続的な勉強ができる方と一緒に働きたいですね。

私たちが取り組んでいる事業領域は進化が激しく、キャッチアップが大変でもありますが、そういったことを楽しめる方であれば、きっと楽しく働けるのではないかと思います。

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