プロダクトに特化したインタビューメディア
2022.05.27
236 PV

MAN ABOUT TOWN

コロナ禍でもEC売上好調! メイドイン京都の遊び心あふれるネクタイで、ビジネスパーソンに新たなスーツファッションを提案

株式会社人間味

プロダクトを語る人
株式会社人間味
代表取締役
栗田匠
国内最大手ネクタイメーカーを退職後、株式会社人間味を創業。 2020年に D2Cネクタイのサブスクリプションサービス「スマタイ」を開始。翌年2021年に D2Cネクタイブランド「MANABOUTTOWN(マンアバウトタウン)」をスタート。また、ネクタイに留まらず特殊な反射材を用いたバッグや雑貨の暗闇ライフスタイルブランド「Spectre(スペクトル)」も手がける。

2017年よりスーツの売上は減少し続けている。オフィスカジュアルが浸透し「スーツ離れ」が進んでいるからだ。また、コロナ禍でリモートワークが増えたため、スーツを着る機会はより少なくなったのではないだろうか。

スーツが売れないということは、ネクタイの売上も落ちているはず。しかし、ネクタイブランド「MAN ABOUT TOWN(マンアバウトタウン)」を手がける株式会社人間味の代表・栗田氏は「想像以上に売上は伸びているんですよ」と笑顔で語る。

京都の職人によってつくられるネクタイは、柄のバリエーションが豊富で見た目が美しいだけでなく、もっちりとした肉厚な生地が特徴。自宅で洗濯できるウォッシャブルタイプもあり、気軽に使えると好評だそうだ。

今回は、同ブランドができたきっかけ、ものづくりへのこだわりについて、栗田氏にお伺いした。

“高品質”が売り。ネクタイブランド「MAN ABOUT TOWN」の誕生秘話

D2Cでコスト削減に成功。高品質とリーズナブルを両立したネクタイ

—【聞き手:松嶋、以下:松嶋】初めに自己紹介をお願いします。

—【話し手:栗田匠氏、以下:栗田】株式会社人間味の代表取締役をしている栗田匠と申します。7年ほどネクタイメーカーでセレクトショップや百貨店等のOEMの企画営業をしていた経験を活かし、ネクタイブランド「MAN ABOUT TOWN」の運営及び販売を手がけています。

—【松嶋】「MAN ABOUT TOWN」は、ものづくり~販売まで自社で行っているんですよね。

—【栗田】はい。いわゆるD2Cですね。基本的に自社ECやオンラインショップのみで販売しており、中間業者は経由していません。

また、ネクタイというとオーダーメイドや百貨店で販売されているような高級なものか、量販店で手に入るリーズナブルなもののどちらかを連想する方が多いのではないでしょうか。「MAN ABOUT TOWN」は、そのどちらとも違う、新しいネクタイブランドなんですよ。

具体的にいうと、シルクや西陣織など質のいい生地を使用し、職人の手によって一つひとつ丁寧につくられていることが特徴です。加えて、私自身がネクタイ業界との繋がりがあることから、製造業者に負担のない範囲で、ものづくりにかかるコストを抑えられています。つまりは、高品質かつリーズナブルを実現した新しいネクタイなんです。

サブスクリプション用の商品としてスタートしたものづくり

─【松嶋】最初からネクタイのブランドを立ち上げたいと思われていたんですか?

─【栗田】いいえ。初めはネクタイのサブスクリプション(以下:サブスク)であるスマタイ用の製品をつくっていました。当時から質にこだわっていたのですが、「サブスク用の商品だということは、安物なのではないか?」と、品質を疑問視する声も少なくなかった。

高品質なものだと理解していただけるように、2021年の2月から自社ECでネクタイの販売もスタートしたのです。すると、ECの売り上げが想像以上に好調で。反対に、スマタイの業績は芳しくありませんでした。なぜなら、コロナ禍で多くの企業がリモートワークを導入し、スーツを着る機会が減ってネクタイをつける人が少なくなったからです。また、スマタイを解約された方に向けてアンケートをとったところ、「新型コロナウイルス感染症のことが気になるため、他人とネクタイをシェアするのに抵抗が生まれた」と答える方が多かったのも印象的です。

─【松嶋】クリーニングされていますし、そこから感染することはないだろうと思っていても「シェアはしたくない」という方が増えたのですね。

─【栗田】ネクタイは顔に近い位置につけるものですしね。

「毎月色々なネクタイをつけられるようになったら面白いのではないか」という発想からスマタイを始めましたが、他人とシェアするよりも自分で好みのものを購入する方がいい人が多いのだと気がついた。そのため、現在サブスクは休止して、「MAN ABOUT TOWN」の運営に注力しています。

職人へのリスペクトを第一に、ネクタイ業界の世代交代をサポート

過去の経験を活かし、ネクタイブランドとして新たな立ち位置を確立

─【松嶋】ネクタイ業界の課題は、どのようなところにあるのでしょうか。

─【栗田】さまざまな課題があると思うのですが、一番は「業界の高齢化」だと考えています。ものづくりに関わる職人をはじめとして、企画するメーカー側も40代〜50代の方が多い印象です。そうすると、自分と同世代で財布に余裕のあるビジネスパーソンをターゲットに考えるため、値段も1万円を超えるようなものをつくってしまう。

─【松嶋】そういった商品も必要だとは思いますが、若いビジネスパーソンからすると、1万円を超えるネクタイはハードルが高いかもしれませんね。

─【栗田】そうなんです。価格が高い分、品質はもちろんいいですし、ものづくりの観点でも間違っていないと思います。ただ、20~30代の私たちが1万円を超えるネクタイを何本も購入できるかと聞かれると、NOと答える方も少なくないのではないでしょうか。

また、50代以上をターゲットにしているブランドのネクタイは、デザイン的にも落ち着いていて上品なものが多い印象があります。それも素敵なのですが、デザインの幅が広がったら、より面白くなるのではないかと思ったのです。

そのため、「MAN ABOUT TOWN」は22~35歳をターゲットに、花柄や4色のストライプなど遊び心のある柄ネクタイをリーズナブルな価格帯で販売しています。

─【松嶋】具体的にはどれほどの価格帯なのでしょうか。

─【栗田】​​一番安価なものだと税込3,800円ですね。前述した通り、ネクタイは高いものだと1万円超えも珍しくありません。安いものだと3000円ほどで購入できますが、品質がいいとは言い難いものも多い。

ちゃんとしたものづくりをしていて、価格もリーズナブルなネクタイブランドというのは、実はあまりなかったのです。「MAN ABOUT TOWN」は、ネクタイ業界の中で新たな立ち位置を築いているブランドだと自負しています。

生産地を支援し、業界を盛り上げたいという熱い思い

─【松嶋】非常にリーズナブルな価格設定ですね。

─【栗田】西陣織のネクタイは、通常だと10,000円を超えることが多いですからね。私たちの販売価格を知った西陣織組合から「安すぎるのではないか」という声が担当の方に届いたこともありました。しかし、私たちは「適正な価格で販売する」をコンセプトにしていて、必要以上に値下げをするようなことはしたくないと考えていますし、セールも行わないようにしています。そういった姿勢を認めていただけたのか、「MAN ABOUT TOWN」の売れ行きが伸びていくと同時に、批判の声はなくなりましたね。

─【松嶋】ネクタイが売れるということは、機場の売り上げ向上にも繋がりますものね。

─【栗田】はい。単純に販売価格を高くすることもできるのですが、それだと本数はあまり出ませんよね。生地を織る機械は年数が経過しているものが多いため、回し続けておかなければ、故障するリスクが上がります。販売価格を抑えることでたくさんのネクタイが売れるようになれば、生地をつくるために機械を回し続ける必要がある。結果として、機械が故障するリスクを下げた上で、機場の売り上げ向上に貢献できるのです。

また、縫製工場においても同様のことがいえます。というのも、新生活が始まる繁忙期以外は、閑散期に突入する会社も多いんですよ。そのため、繁忙期が終了したあとは「忙しい時に雇った人員をどうするのか」といった問題が出てくる。閑散期であっても常に一定の本数をつくり続ければ工場を回すことができるため、そういった課題の解決にも繋がるのではないかと考えています。

─【松嶋】ここまでお話をお伺いする中で、栗田さんは「ユーザーとものづくり側の世代交代」「生産地の支援」という2つの目標を持っていらっしゃるのだなと感じました。

─【栗田】新陳代謝をよくしていかないと、業界が衰退してしまいますからね。世代交代をいかにスムーズにできるかがポイントだと思います。

また、現在はSDGsなども広く知られるようになり、アパレル業界でもサスティナブルな商品を見かけることが多くなりました。余った生地を活用したり、リサイクル素材を使用したりと、さまざまな取り組みがされていますね。

それ自体はいいことだと思います。ただ、持続可能な産業を実現するためには、環境問題だけに目を向ければいいというわけではありません。なぜなら、余った生地を活用することで在庫はなくなりますが、新しい生地を作らないのであれば機場が回らないからです。先ほどもお話しした通り、工場を潰さないようにするには、ゆっくりでも回し続けることが大切なんです。

問題の表面を見るだけではなく、深堀した上で多角的な視点で考える必要があるということですね。持続可能な産業を実現するためにも、適切な生産を続けて工場を回すことで、生産地の支援もしていきたいと考えています。

熟練の職人が手がける、遊び心あふれるネクタイたち

京都の職人がつくり上げる、時代に沿ってアップデートされたネクタイ

─【松嶋】「MAN ABOUT TOWN」で一番こだわっているのは、どういった点なのでしょうか。

─【栗田】やはり“品質”ですね。量販店で見かけるリーズナブルなネクタイは、基本的には外国でつくられているものが多いんですよ。しかし、私たちは生地を織るところから縫製まで、全て京都の工場に依頼しています。熟練の職人たちが持つ素晴らしい技術力によって「MAN ABOUT TOWN」のネクタイはできているのです。

─【松嶋】「MAN ABOUT TOWN」のネクタイを持った時、肉厚さに驚きました。

─【栗田】ありがとうございます。「百貨店で販売されているネクタイを超える品質」をテーマに掲げてものづくりをしています。

リーズナブルなネクタイは、生地の糸量を調整して糸の使用量を抑えることでコストダウンしているため生地が薄いです。またアイロンでネクタイの形状を整えるさいにも押さえつけるような形でアイロンがけをするため非常にのっぺりしたネクタイという印象です。

「MAN ABOUT TOWN」のネクタイは生地の糸量を抑えることはせずに柄にあった糸量にしているので生地の肉厚さはもちろん柄のきれいさにもこだわっています。ネクタイの最終的な形状を整えるさいのアイロン当ても生地になるべく負担をかけないように職人が細かく調整しながらアイロンをあてています。傍目には簡単そうに見えるのですが、これはとても難しい作業なんです。腕のある職人たちのおかげで、もっちりとした丸みのあるネクタイに仕上がるのですよ。

─【松嶋】生地を織る人、縫製する人、どちらにも技術がないと思います。職人も含めて、細部にまでこだわって作られているからこそ、高品質なものをつくり続けられるのですね。

─【栗田】はい。細部にまでこだわっているところでいうと他にもあり、裏地の生地も織ってもらっています。一般的なネクタイは裏地用の生地がつけられていることが多いのですが、それだと少しつまらないなと思ったのです。

─【松嶋】見えない部分のこだわりというのは、ファッションを楽しむ上で重要なポイントですよね。「MAN ABOUT TOWN」は、ラインナップの多さも魅力だと思います。

─【栗田】ありがとうございます。ラインナップとしては、約300種類ほど用意しています。シリーズとしては、大きく分けてシルクとウォッシャブルの2種類ですね。ウォッシャブルの生地には西陣織を使用しています。「西陣織といえばシルクなのでは?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、私たちはポリエステル素材を使用しているため、自宅でも洗濯可能なのです。西陣織協会の認可を受けた上で販売しているものですので、品質にも問題ありません。また、専用の洗濯ネットも商品についています。

─【松嶋】専用のネットがついてくるのは嬉しいですね。

─【栗田】ウォッシャブルは「現代に合ったプロダクトを作ろう」という目的で立ち上げました。現在はスーツもシャツも自宅で洗濯できるものが増えましたし、多忙なビジネスパーソンがクリーニングに通うのは大変だと思うんです。自宅で手軽に洗濯できて、かつ高品質なものをつくりたいという発想からできたものなんですよ。

ネクタイで拡がるコーディネートの幅。新たなスーツの楽しみ方を提案

─【松嶋】「MAN ABOUT TOWN」は、手軽に取り入れられるファッションアイテムとして、ネクタイを進化させているのですね。

─【栗田】そう言っていただけると嬉しいです。スーツは黒や紺、グレーのものが多く、あまり遊べるものではないと思います。オーダーメイドでスーツをつくることもできますが、値段的に高くなってしまいがちですよね。

ネクタイは体の中心に近い部分にあるものですし、ファッションを左右する大きなポイントとなるアイテムなんです。しかし、高いものを何本も揃えるのは難しいですし、デザイン性が高すぎるものはオフィス勤務のビジネスパーソンには不向きかもしれません。

その点、「MAN ABOUT TOWN」はリーズナブルで気軽に購入できて、かつ使いやすいデザインなのもポイントです。数も揃えられますし、例えば「晴れているから明るめの色にしよう」とか「飲み会があるから汚れても大丈夫なウォッシャブルにしよう」「大事な商談があるから気合を入れるためにシルクにしよう」など、日によって使い分けができるんですよ。

─【松嶋】そう聞くと、スーツの楽しみ方が広がりますね。

─【栗田】ネクタイは、社会人になりたての頃にまとめて買ったくらいで、その後は買い足さないという方も少なくありません。しかし、「MAN ABOUT TOWN」はリピーターが多いのも特徴なんです。私たちのネクタイを通して、スーツのオシャレを楽しむ方がより増えていくと嬉しいですね。

また、購入者の中には女性もいらっしゃいます。ネクタイはワンサイズですし、あまり親しくない相手でも事前にサイズを確認する必要はない。体型が変わったとしても使い続けられますし、非常にプレゼント向きのアイテムなんですよ。

─【松嶋】幅広い層に支持されているのですね。ユーザーからはどのような意見をいただくことが多いのですか。

─【栗田】「ディンプルがつくりやすい」「デザインがいい」といった声をいただくことが多いですね。またSNSでの発信も積極的に行っていて、ライブ配信では商品に関する質問をいただくこともあります。過去にポップアップを行った際には「SNSを見ていいなと思ったので、実物を見るためにきました」という方もいらっしゃいました。

ものづくりの裏側も公開しているため「それでこの価格なんですね!」と驚かれることもあります。いずれにしても嬉しい反応が多いですね。

ネクタイを通し、ビジネスパーソンの新たなカルチャーを創る

オフラインイベントで、ファンとの交流も検討中

─【松嶋】今後の展開をお話いただけますか。

─【栗田】ユーザーとの距離をより縮めるために、オフラインのイベントも行っていきたいと考えています。SNS上でコメントやイイネをくださっている方ともオフラインで交流したいですし、ポップアップもまた開催したいですね。

─【松嶋】ポップアップなら実物も見てもらえますし、商品の魅力をより伝えられますものね。

─【栗田】シルクの光沢や西陣織の美しさは、写真だと伝えきれない部分もありますからね。

また、サイトやSNSに書いてある言葉だけではなく、対面で商品の良さをアピールするのはとても大切なことだと思いますし、ネットでは伝えきれない部分を広めていきたいですね。

─【松嶋】基本的にはオンラインでの施策を強化しつつ、オフラインの活動も積極的に行っていくということですね。

─【栗田】はい。就活する前の学生に向けたイベントなども面白そうだなと考えています。就職する前にネクタイの魅力に気づくことができれば、スーツ生活がより楽しくなると思うんですよ。ブランドとしての地位を確率するのはもちろん、ネクタイ自体の価値向上のためにも、できることから一歩ずつ取り組んでいきたいですね。

SNSでの発信も含め、ネクタイの新たな価値を創造していく

─【松嶋】最後に読者へメッセージをいただけますか。

─【栗田】ネクタイはニッチな業界だと思いますが、シンプルな形状をしているものだからこそ、デザインで勝負できる面白いアイテムです。

いいものづくりをされているメーカーが数多くある中で、SNSでの発信に力を入れているのは、「MAN ABOUT TOWN」ならではの魅力だと自負しています。だからこそ、今後もさまざまな発信を続けていくつもりです。

また、私たちは単純に商品を販売するのではなく、カルチャーをつくりたいと考えているんです。例えば白シャツはさまざまなショップで販売されているものですが、それぞれにお気に入りのブランドがありますよね。一見同じように見えるものであっても、そこにはブランドそれぞれの好みや思いが詰まっている。それと同じように、同じ花柄であっても「『MAN ABOUT TOWN』のネクタイがいい」と言ってもらえるような、ブランドカルチャーそのものを愛してくださるような人を増やしたい。ネクタイはビジネスパーソンのアイデンティティを主張できるものでもありますし、「MAN ABOUT TOWN」の商品を身につけているだけで、その人の個性を輝かすことができるようなブランドに成長させたいですね。

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プロダクトの利用者や支援者の声
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持ってます!ディンプルもめっちゃ作りやすいですこれ。
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ネクタイ2本買いました!すごい気に入ってます

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